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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.






そうそう、その通り。

私が居なかったら先生同士で
楽しい時間を過ごしていたに違いない。

1年の節目を迎えたのだ。
また新たな年度に向けて
一息つきたい所だろうに、
私という存在がそれを邪魔した。
……なんて。

そんなよくない方にばっかり考えるから
先生のアンテナに引っかかるんだよ。

なら、

「私を選んでくれて嬉しいなぁ」

って、前向きな事を言えばいいのかも。

「…おぉ」

普段よりちょっとだけ大きく見開かれた眼。
それ以上何も言えなくなった口は
緩く開かれたまま……

「珍し、」

「気にしないで!」

口にするつもりじゃなかった言葉だ。
つい声に出てしまっていただけなのに。

何言ってんの私。
私にそんなことを言う資格があったのか。

と、多大なる後悔をしていた私の耳に

「それでいいよ。
お前は我慢しすぎる所があるから
これからはそうやって
思った事をちゃんと言葉にしてこうな」

小さな子どもに諭すような
優しい声が届いた。

まさかの答えだった。
私の話を聞いてくれる。
否定もせずに、ただ認めてくれる。

そんな事があるなんて。

「これでいいんだ……」

だけどこの人は、最初からそう言っていた。
いつもいつも、
真っ直ぐに私に向き合ってくれた。

「そうそう、それでいい。
睦の本音が聞けたら俺も嬉しい」

ニッと笑って前を向いた先生につられて、
私も小さく笑った、その時。

私たちの背後から
たくさんの足音が聞こえてきて
反射的に振り返ろうとしたのだが、
そうさせまいとしたとしか思えないくらいの
ピッタリなタイミングで
繋がれていた手が引っ張られた。
しかもものすごい強さで。

私は後ろを振り向くどころじゃなくなって
先生の引っ張る強い力についていくのに精一杯。

「先生…っはやい…!」

「がんばれー」

「なに⁉︎」

訳もわからないまま
アスファルトを走らされ、
車に行くのかと思いきや
校舎の角を曲がり裏庭の方へと向かう…

「どこ、行くの!」

「どっか隠れられる場所ー」

隠れる…?

先生の言葉の意味がよくわからずに
頭を悩ませた瞬間、……


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