第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.
「そうだろうそうだろう、
俺様は誰よりも頼りになるよな。
じゃ今日は祝いの宴だから
飲酒を許可してやろう!」
……
何が許可してやろうだよ。
先生にそんな権限はない。
「いらない。お酒飲みたいとか思わないし。
それより先生のホットケーキ食べたい」
「…幼稚園児か」
「食べるー。晩ごはん、それがいい」
「晩メシにホットケーキ…!
ねぇなソレは。朝ならまだアリだけど」
「なんで⁉︎偏見じゃない?」
「晩メシはもっと腹にたまるモンがいいな」
「夜こそ質素にすべきなんだよ。
朝のシンデレラ夜の灰かぶりって」
「なにそれ」
「朝は豪華に食べて、
夜は質素な物を食べろって」
「……おかしくね?」
「なにが?」
「シンデレラって灰だらけって意味だぜ?
朝のシンデレラと夜の灰かぶりって…
どっちもおんなじ『灰だらけ』って事になる」
「細か‼︎表現の違いでしょー?
屁理屈とかいらないワケ。
ホットケーキ食べたいー!」
「あー!わかったよ、焼かせて頂くわぁ!」
「マジで?やったぁ」
ハチミツたっぷりかけて、
さっぱりストレートティーと一緒に…
「なら今日はミルクティーじゃなく
ストレートティーな」
「………」
開いた口が塞がらない…とはこの事。
正に今、そう思っていましたけれど。
「なんだよ」
「どんぴしゃ」
「なんだぁ?」
よくもまぁ
私の思っている通りの事を考えてくれる。
そんな人、なかなかいないよね?
それとも私が知らないだけで
割とそこら辺に溢れている事なのかな。
「別に何でもない」
「何でいじけてんだよ。さ、帰るぞ。
ほっとけぇきの準備しなきゃなんねぇし」
「帰る?先生もう帰るの?」
「帰らせて頂きます。俺別に担任じゃねぇし
この後なんもねぇから」
卒業式を終えた私たちは、
いつもの場所へと来ていた。
この準備室は裏庭に面しているけれど、
表のグラウンドに集まった卒業生たちの
賑やかな声がまだ聞こえて来ている。