第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.
私の天国だった場所。
私を守ってくれた場所。
もうお別れなんだなぁ。
世話になったね、学校。
3年間ありがとう。
おかげで私は助かったよ。
先生にも会えたし…
それは儲けもんだったなぁ。
思いもよらない幸運だった。
…明日からは、
学校じゃなくて先生が
守ってくれるのかなぁ…?
あ、仕事探さなくちゃいけないのに…
守られてる場合じゃないや。
闘いに出掛けなくちゃ…。
このクラスは全員進学だと聞いた。
隣のクラスには、就職の子がいるらしい。
みんな新しい1歩を踏み出すのに、
私は一体なにをしているんだろう…
「だぁかぁらぁ!」
長い指が私のおでこを弾いた。
「いったぁ!」
私がそこを押さえて喚くと
「なんーもわかってねぇじゃん」
先生の呆れた声が返ってくる。
なんでだ、理不尽だ。
自分の将来を心配しない若人がいるものか。
「焦んなって言ったろうが。じっくり決めろ。
お前は他とはちょっと違うんだ。
悩むにしても、
ちょっと落ち着かなきゃダメなんだよ」
「でももう卒業だよ?
何も決まってないの私だけでしょ」
焦るのも無理はないと思うのよ。
「わかんねぇヤツだなぁ…
睦は睦だ。
他のヤツらはなぁ、早けりゃ1年の時から
進路考えてんだぞ?いや、
それより前のヤツもいる。お前はいつからだ?」
「……2ヶ月前」
「だよな。一緒になるワケがねぇだろ。
今決まったりしたら、
前々から考えてたヤツらに失礼だ」
「…そこまで?」
失礼にあたる程?
「あぁ。だからいいんだって話だ。
俺が時間稼ぎしてやるからちゃんと考えろよ?」
時間稼ぎ?
どういう事か考えあぐねていると、
「衣食住の保証だよ。
俺はこのままでも全然構わねぇのに
睦は絶対ぇに働き口をみつけるだろ。
だからそれまでは、なんの心配もいらねぇから
何をしたいのか、
どんな職種なら続けていけそうか、
いろんな方向からちゃんと考えろよ」
それに気づいた先生が
すんなりと答えをくれた。
「…心強すぎ」
ほんと、なんの心配もないわ。