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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第44章 .☆.。.:.夏色.。.:*・°☆.





だけどそれよりも早く、
私は屈んでバッグを拾い上げた。
そしてさっきと同じく、両手で胸元に抱える。

何も言わなくなった彼。
少しは悪いと思ってる?
それともやっぱり、納得いかない?
ちょっと考えたら
誤解だったとは思わないのかな。

じっと足元を見下ろすその表情からは
なんの感情も読み取れなかった。


…こんな状況じゃ、
私も素直になれないや。


彼の方を向いたまま、
私は1歩、後ろへと下がった。
ジャリッと、小石を擦り付ける音がして
彼はハッと顔を上げたけれど
苦しそうな、戸惑ったような顔をするだけで
何も言ってはくれなかった。

いつもなら、
悪かったって言ってくれたに違いない。

だけどそれも言えないくらい、
気が立ってる?
認められない?

…別に、いいけど。


ゆっくりと、
彼から遠ざかる。

引き止めて欲しかったけれど、
そんな気はないみたい…

私は見捨てられたみたいな気がして

…不死川くんに彼女がいたって
わかった時より悲しくて

素直にもなれないまま…
しかも挨拶もなしに
その場を立ち去ってしまった。






明日、学校行きたくないな…

そんな小学生みたいな事を考えて
ひとりベッドの上でうずくまる。

……いや、いくつになっても
行きたくない日くらいある。

会いたくない。
誰にも会いたくないよ。

あーあ…

会わずに、……会わずに?

そうだ、…

私はある事を思いついて、
それを明日の朝、実行しようと決めた。

























——来ない。


あいつが来ない、学校に。

調子が悪くなったか。
急な頭痛か。
どっかに隠れてんのか。


…ありうる。
ありうるだけに、

焦る。

だって学校には来てる筈だろ。
でなきゃあそこに、あんなモノが
あったワケがないのだから…





月曜の朝。

重い足を引きずって、
誰もいない正門をくぐった。

その気になれば、
早起きはヘーキ。
それでなくてもあいつとの約束だ。
違えるワケにはいかねぇ。

…昨日は散々だった。

どうしてあそこで、
謝る事ができなかったのかが
まっったくわからねぇ。


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