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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第44章 .☆.。.:.夏色.。.:*・°☆.






上から見下ろすってのは、
割と眺めが良くて…
いや、
見晴らしがいいっていうか、
それぞれの表情がよく見えるってイミで。

何が言いてぇかというと、

…背丈が揃っていない分、
遠くにいる人間の顔まで判別出来るって事で。

だから、
俺と、画材屋のちょうど中間地点に、
睦と、
その隣を不死川が歩いているのも、

難なく見えてしまうってハナシなんだが。

楽しげに笑っている睦を見ると
ドクッと、心臓がイヤな音を立てた。

最近ずっと一緒にいたから。
睦が俺のモノになったなんて
そんなこと思っちゃいねぇけど。

今までずっと、
睦はヤツの前でしか笑わなかった。
ヤツにしか心を許していなかった。
そんな事、わかりきってる。

それでもこの頃は、
ヤツじゃなく、
俺の隣で笑ってる事が増えたからさ、
安心してたワケじゃねぇけど…
睦の心は、
まだ不死川にあるのはわかってるけど。

でもこんな光景を目の当たりにしてしまうと
嫉妬とか焦燥とか、
そんなものが腹の底から湧き上がって来て

どうにも自分を止められなくなるのだ。


今すぐにあそこまで走って行って、
邪魔をしてやりたい。
俺にはそんな資格ねぇとわかっていながら
何やってんだと、問いただしたい。

でもそんな事をすれば
睦がどんな顔をするのか、
容易に想像ができて、吐き気がする…

俺はもう、画材どころじゃなくなって
自分を襲う醜い感情に
打ちのめされていくのだった……
























「今日はありがとう。
すごく助かったよ」

私が頭を下げると

「いや、どってことねえよ。
それよりホントにもういいのかァ?」

少し心配そうに眉を寄せる不死川くん。

「うん!充分すぎるほどだよ」

ホントのホント。
とっても助かった。

「ならいいが…。そんなモンでよかったのかァ」

「そんなモンって事ないでしょ?ひどいな」

「あァ悪ィ」

「ううん。せっかくのお時間を、
お邪魔しましたぁ」

戯けて言うと、

「何言ってやがる!」

不死川くんはあからさまに慌て出した。


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