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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第44章 .☆.。.:.夏色.。.:*・°☆.





私、この人が好きかも…

その時、頭の端でチラッとそう思ったのは、
私の胸がキュンと鳴いたから。

「…すごい、」

「あァ?」

そんなふうに睨まれたって、
どうって事ないや。
だって全然、怖い人じゃなさそうだ。

「お兄ちゃんなんだねぇ」

「はァ?」

「いいな、私もお兄ちゃんほしかった」

兄弟がほしかったと漠然と思っていたけど、
今の瞬間から、断然お兄ちゃん派だ。

若しくは、もし私がお姉ちゃんだったら、
こんなふうにしてあげられたのかな…。

「何言ってんだお前…」

あれ。
やっぱり私、ヘンなヤツかなぁ。

他から誤解を受けそうなこの人となら
話が通じるかと思っていたけれど、
私の思い過ごしだったかも。

勝手にそんな事を思われたって
この人にとっては迷惑だよね。
簡単に話しかけたりして悪かったな…

「ほんとだね、ごめん…」

愛想笑いを浮かべて
前を向きかけた私に

「お前、兄弟いねえのかァ?」

さっきよりも少しだけ優しくなった声が
私を追いかけて来る。

「…うん、」

返事をしながら振り返ると、
差し込む日差しを受けて
彼の髪が透けて見えた。

きれい…

そういえば、
さっき桜並木にいた人も、
同じような髪の色をしていたっけ…

「両親と3人か?」

「そう。…でも父親は仕事で
ほとんど家にいないの」

「実質2人か……そら淋しいなァ」

……そうなんだ。
だけど母親は私に興味ないし、
2人じゃなくて、
これはもう1人ぼっち同然だよ。

「騒がしいのが恋しきゃ
チビども連れてってやろうか」

「…いっぱいいるの?」

「下に6人」

「すごい‼︎ほんとに⁉︎」

彼の机に身を乗り出してしまった私に
思い切り顎を引いた。
でも興奮した私はそんなのお構いなしだった。

1番上が高一、ってことは
みんなふたつ違いだったとしても
1番下は4歳?
小さい!

「いいなー!どんな感じ?」

「どんなって…毎日うるせえよォ」

「そうだろうな。家の中が人で溢れちゃうね」

「そうだなァ。うるせえが楽しいな」

うるさいのに、楽しい…

そう言った時の彼の顔を
私は一生忘れられないと思ったのに、…



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