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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





メシを作るっていう立派な仕事があった筈だ。

ズズっと鼻を啜って、
睦は大きな息を吐いた。

少しだけ、落ち着いてくれたかな…?

俺は睦のすぐ後ろに腰を下ろした。

「おいで睦。
俺を頼れよ、わかってるだろ」

頼むから1人で泣くなんて言わないで欲しい。
泣き止んで、その後に
何でもなかったようなフリされるのなんか
まっぴらごめんなんだよ。

さっきの言葉を聞いて
顔だけ、少しこちらを向けた。
来るか来まいか迷っているような素振りだ。

そこからでも見えるように
わざと大きく両手を開いてやると
くしゃっと表情を歪めて
また目から幾つもの涙を零していく。

「あーあー…しょうがねぇなぁお前は…」

どうしたって、
俺はお前を守りたくなるように出来てんだ。

いくら拒んでもムダだと思えよ。

「睦の事は、俺がちゃんと守ってくの。
もうどうしようもねぇんだよ」

はやる気持ちを何とか抑えつつ
俺は睦を引き寄せる。
ガキを抱き上げる時のように脇に手をかけ
ひょいと持ち上げた。

軽い身体は簡単に言いなりになる。
…睦が
抗う事をしなかったからだろうけど。
こいつに拒否られたら
俺はどうにもしようがなくなるからだ。


胡座の上に、
跨るように向かい合わせで座らせ
力の入っていない細い両腕を
自分の首に巻き付けさせた。

掴まる場所を見つけたその腕は
息を吹き返したかのように力が込められて行き
仕舞いには俺の首の付け根に
涙で濡れた頬を押し付けて
声を上げて泣き出した。

ほら、1人で泣くなんてあり得ねぇだろ?
俺がいた方が上手に泣ける。
こうして抱きしめてももらえるし
睦にとっては良いこと尽くしの筈だ。

全身を擦り寄せて泣く睦。

いつものすすり泣きはどこへやら。

こんなふうになっちまうくらい、
溜め込んでいたのかと思うと
罪悪感でいっぱいになるような気がした。

俺が我慢させてしまったようで…
うまく泣かせてやる事ができなくて。

余計なひと言を発してしまったら
せっかく吐き出しているというのに
水を差すように感じて
ただ黙って背中をさすってやった。


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