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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





「この強がりの意地っ張り!」

許可なんかいらねぇ、
そんなモン蹴散らしてやるわ。
愛した女が泣いてんだ、
ほっとく方がどうかしてるだろ。

「キズ抉られて1人で泣き止めるのか!
やってみやがれこの淋しがりが!」

バンッと勢いよく開け放ったドアの音に
全身をビクつかせて

「待ってっ、て、言ってるのに…!」

部屋の角で膝を抱えていた睦は
くるっと向こうを向き壁に額を擦り付けた。

「誰が待ってやるか。俺はせっかちなんだよ!」

「ほっといてよぉ…!」

「絶対ぇやだ。おい、こっち向け」

向くわけねぇけど。
わかってるけど。

「睦、話しさせろ」

「いやだ、しない…!」

「訊きてぇことがあるよなぁ?
俺に確かめてぇこと、あるだろう!」

「ない!出てって!」

「行かねぇ」

「泣い、てるとこに来ないでよ…っ」

「何でだよ、そんなこと言わないでくれよ。
俺じゃ力不足ってことか?」

薄い肩に手をかけ、グッと力を込めると
大きく揺すってそれを振り解いた。

「触らないで‼︎」

「睦!」

「私可哀想じゃないもん!大丈夫なの!」

…そうだよな。
1番はそこだったよな。
そう、

「お前のこと可哀想なんて思ったことねぇよ…
誰がそんな失礼なこと思うかよ」

「先生も、そう思った?
私のこと可哀想に見えた?
みんなにもそう思われるのかな。
私は普通じゃない?普通にできてなかった?
…そりゃ、そうだよね、捨て猫だもん。
だから先生は拾ってくれたんだもんね…」

背中を向けたまま、
悲しい独り言のように睦は呟く。
ぼとぼとと落ちて行く涙が肩越しに見えた。

「可哀想なんて思わねぇ。
睦はちゃんとやってたよ。
ひとりでも充分やってた。
どこのどいつがお前を勘違いしたって、
俺だけはちゃんと見てるんだよ。
だから助けたいと思ったんじゃねぇか。
拾ったんじゃなく、連れてきたんだ。
一緒に、生活するために」

「……だって、さっきの人…」

あーあ。
こんな栄養ドリンクくらいじゃ
埋め合わせは出来ねぇぞ、畜生が…。

「今アレは関係ねぇ。
睦は飼い猫じゃねぇんだぞ。
ここでの仕事をちゃんと持った人間だ」


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