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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





「何しにってー。ご挨拶ね。
学校に顔出したらー、休んでるっていうから
珍しく風邪でも引いたのかなーって。
お見舞いにきてあげたのに?」

ほら、と、膨れていたバッグの中から
栄養ドリンクと思われるカートンを取り出した。
…まさかあんなものが入っているとは。

「ほんとはさ、
精力剤にしてあげようかと思ったんだけどねー、
相手が居なかったら苦しむだけかと思ってー」

その人はあははと笑い、私の事を指差した。

「でもあんなかわい子ちゃんがいるなら
そっちでも良かったかなー。
久しぶりに私が相手してもいいし?」

「ぐ…ッ」

先生はおかしな声を発して、
錆びついたロボットのように
ギシギシとこちらに首を回す。

リビングの入り口に立ち尽くしていた私を見て
これでもかと目を剥いた。

「今回は随分、可愛らしい子なのね。
犯罪者にだけはならないでよね?ほんと、
可哀想な子を見るとほっとけないんだから…
まぁそのおかげで私も助かったけど」

気安く笑うその人の、
あるひと言が私の胸に突き刺さる。

痛い。
いたいよ、

「可哀想じゃないもん…」

そんな事を、笑いながら言わないで。

「……先生のペットだっていい。
先生が私の事を好きでなくたって構わない。
これまで誰と何をして来たとしても
私なんかが口出し出来る事じゃないけど…」

痛いのなんか慣れてるはずなのに。
あの人からひどい事を言われて、強いられて…
散々な道を歩かされて来た。

だけどそれとは全然違うの。

痛みの種類が、
大きさが、
この突き落とされる感じが、

何もかも違う。

「睦、勘違いするなよ、こいつは…」

こいつ?

「こいつって何!親しげにしやがってバカ!
そんな人どうでもいい!」

私の知らない人なのに
先生が仲良しなのがムカつく。
先生の事を何も知らない自分に腹が立つ。

「バカってお前…」

先生もその女の人も
驚いてぽかんとしていた。

「私は可哀想なんかじゃない…!」

違うちがう!
私はちゃんとして来たもの。
自分の場所を確保して来た。
父親がどこの誰なのかがわからなくたって
帰る場所がなくたって、

「可哀想だなんて、
何も知らない人に言われるほど落ちてない!」


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