第41章 輪廻 〜if〜 後
怖がってろって、そう言ったの…?
「お前が俺を容認したら、…
俺が止まる理由がなくなっちまうよ…」
泣き出してしまいそうな、
ちょっと情けない声。
耳が、悦んでいる。
先生がそばにいてくれて。
抱きしめてくれて。
私を、求めてくれて。
心が震えた。
こんな感情知らない。
私を奪おうとする者はみんな敵だった。
奪う者はすべて汚れてた。
ドロドロで、厭らしくて、汚い。
だけど先生は、
全然違う。
違うんだよ。
ギシ…
と、ベッドが音を立てる。
いつもは気にもならない音が
今日は、やけに鮮明に耳に響いた。
仰向けに寝転んだ私の上に
先生が乗っかって…
優しくキスを繰り返す。
頬をそっと撫でてくれる手は
私を落ち着かせるためかなぁと思うほど
ホッとさせてくれた。
私の顔に降ってくる先生の髪に指を差し込み
こめかみから後ろに流しながら
先生のキスに応える。
どきどきと胸は高鳴るのに
どこか穏やかに感じて
ひどく不思議な気分だ。
まるで神聖な儀式みたいな…
緊張と弛緩が溶け合ったような時間。
とても心地いい…
頬を撫でていた手が首筋を撫で下ろした。
そこを開け放つように反対側に首を傾ける。
すると大きな手はそこにとどまって
指先で肌をくすぐった。
ぞくりとする感覚に身を震わせて
ぎゅっと目を閉じ唇を嚙みしめる。
それを見ていたのか、
先生はやめろと言うように私の唇を舐めた。
「…っ、ふ…」
柔らかい感触が私をほぐす。
気が緩んだ瞬間、
スカートにしまわれていたブラウスの裾を
ススっと引き出されて
出来た隙間から先生の大きな手が忍び込んだ。
「ぁ…ッ」
直に触れられる、熱い手の感触。
反射的に身を竦ませる私に、
「睦…、」
先生が声をかける。
囁くような、ひどく優しい声に誘われて
私はゆっくり目を開けた。
まともに先生を見られない。
自分からこんな状況を作っておいて
このザマだ。
情けないにもほどがある。
「…ん、」
「睦…大丈夫だよ、
お前を奪ったりはしねぇから…
そばに、いてやるからな、」