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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後






首を回すと、
美術室との間にはあの人がいて、
宇髄先生が応援に連れて来たらしい不死川先生に
後ろ手に拘束されていた。

「離せ‼︎あの子は私の子だよ!
親の好きにして何が悪いのさ」

いつもの金切り声…
もう、聞きたくない。
私を完全にもの扱いをして
思い通りにならないと喚き散らすの。
聞きたくない…

目の前にある広い胸に耳を押し付けて
それから逃れようとすると、
気がついてくれた先生が
私の耳を大きな手で塞いでくれた。

胸の奥から、先生の音がする…
それを感じるだけでひどく安心できる。
この音だけをずっと聴いていたい…
私は目を閉じて視界も塞いだ。

あぁ…でもまだ、息がうまくできない…
苦しいよ…
喉も肺も
腫れ上がってしまったような感覚が消えない。


塞いでもらって、
遠くの音はほぼ聞こえなくなった。
低い音と高い音が響いてくる程度。
きっと、低い音は不死川先生、
高い音はあの人の声だ。
言い争いのような激しい音…

でも私は、何も気にせずに
まるで別の空間にでもいるように
先生のあたたかさに埋もれていた。

しばらくして、私の呼吸が落ち着いた。
間違いなく、先生のおかげだ。

幸せに浸っていた私は
もう周りで何が起こっているのかなんて
考えもしなかった。

私自身の事だというのに、
もう先生に任せ切り。
だって先生が、ちゃんとしてくれる。
任せておけば間違いがないんだもの。

いつからそんな…
絶大な信頼をおくようになったんだろう…

だけど、
先生の胸に押し付けた左耳に、

「こっちが下手に出てりゃ
調子乗りやがって…!
アンタは約束を破って睦んとこに来た。
こっちももう黙っちゃいられねぇ。
悪いが法的手段を取らせてもらう。
口約束で済ませるならそれも良かったが、
もう無理だ。信用ならねぇ」

そんなくぐもった音が伝わって来た。

ぱちりと目を開き、
ピクっと反応してしまった私。
物騒な言葉が聞こえてきたから…

法的、手段…

先生の背中を抱きしめた腕に力を込めると

「あ…」

しまったと言わんばかりの
小さな間投詞…



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