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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後









カツカツという靴音は準備室へと通じる
ドアの前でピタリと止まった。

様子を窺っているのか
じっとしているのが、
ドアについた小窓のすりガラス越しに見える。

私も息を凝らして
向こうの出方を待っていた。
心臓がドクドクとやけにうるさく脈打って
緊張が、どんどん高まっていく。

しばらくすると、
ドアノブがクッと音を立て
ゆっくりと、回されて行った。
開かないようにドアノブを
押さえてしまいたい衝動に駆られるけれど、
足が、動かない…
動かないんだ。

この向こうにいるのが、先生だったらいい。
そうでなくても、
例えば、
不死川先生でも煉獄先生でもいいよ。
もしくは、授業サボってる生徒でもいいから。



だけどその思いは虚しく…



「睦……!」


ドアの向こうの人物は
嬉々として私の名を呼んだ。

その途端に虫唾が走った。
足元が掬われたような…
それどころか地面が割れたような気がして…
どこがまっすぐなのかわからなくなる。

窓枠に手をかけて、背中を預けて…
それでやっと立っていられた。

「こんな所にいたの?」

私の顔を見た途端に
満面の笑みを浮かべる。

1歩踏み出したのは、母親だった。
コツっと、ヒールが鳴る。

土足で…

「入って来ないでよ‼︎」

ここは先生の大切な場所だ。
私の心にも、ズカズカと入ってくるの…!

「そんなに怒らないでよ。
私が悪かったなら謝るから…
ほら、機嫌なおして帰って来なさい」

両手を開いてこちらに向かってくる。

機嫌なおす?
何の話だ。

「来ないでったら!」

「私がどれだけ探したと思ってるの?
心配したんだよ」

心配…?
心配だったのは私の事じゃなくて…。

近づく度に、私の肌がピリピリしていく。
それと、私の周りの酸素が
この女に奪われていくようだ。

息が苦しい…

「ほら、もうひどいことさせないから…」

「させない…?させないってなに!」

「あの男たち、あんたにひどい事したんだろ?」

「……」

笑顔が気持ち悪い。
どうしてこの人は笑っていられるんだろう。

そして、何を言っているんだろう…


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