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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後










次の授業が始まって
私はシンとした準備室でひとり
窓際に立ち、景色を見下ろしていた。

大きな木々が立ち並ぶ裏庭。
植物が豊富な場所だから
写生にはもってこいだ。

木の間に見え隠れする生徒たち。
それを監督する、愛しの先生。

ふざけている男子生徒にゲンコツ、
真面目に質問する女子生徒に指導…

やばいことに、
どこを切り取ってもかっこいい。

いつまで?
と、自分で問いたくなるくらい、
目が離せなくなっていた。

先生の授業、ずっと受けてたのにな。
あんなに素敵だったかしらね…。
なんて。
私の気持ちが変わったのだ、間違いなく。

すき、っていう気持ちは
自分の世界の全部を変えてしまうんだな。
今まで、特に好きなものがなかった私には
気づき得なかったものだ。

…でも、よかったのかも。
今の私じゃ、まともに授業受けられないや。
先生ばっかり見ちゃって。


この窓は南向き。
燦々と降り注ぐ陽光が
ぽかぽかと私を照らし続けている。

冬とは言え、
これだけまともに陽を浴びると
暑くなってくる。
自分の頭に手を充てると
まぁ熱いこと…!

ずっと見ていたいけれど
これはちょっとキツいかも…

そう思った時、
生徒との会話が途切れたのか
先生がふとこちらを見上げて…

多分目が合った。

にこっと微笑んだように見えて、
写生に勤しんでいる生徒たちの目を盗み
私は先生に向けて手を振ってみる。

すると先生も小さく手を挙げて応えてくれた。

これはちょっと…
いや、
かなり嬉しい…!

こっそりニヤけた私は
少し俯きそれを隠す…
これかなり幸せだ。

あー…明日も来ようかな。
なんちゃって。
明日は土曜日ですー。

ひとりアホな事を考えていたその時。

ガラッと、
美術室の戸が開いた音が聞こえた。
つられるように私はそちらに顔を向けた。

授業を受けている生徒が
美術室に忘れ物でもして
それを取りに来たのかとも思ったのだけれど。

カツカツと、
不自然な靴音が聴こえた…。

上靴の音じゃない。

先生も、上履きはあんな音をさせたりしない。

嫌な予感がした。
そして、
こんな時の嫌な予感は、

ひどくよく当たるのだ——




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