第41章 輪廻 〜if〜 後
ウソのように穏やかな時間が
日常となりつつある今日この頃…
でも今日は、
私は大事をとってもう休む事にした。
ソファを開け放てと訴えても
きっとベッドを使えと言って聞かないだろうから
私は最初からベッドを借りるつもりで、
「先生もう寝るね…?」
ソファに座りテレビの方を向いている
先生の背中に声をかけた。
「ん。そうだな」
先生はこちらに顔だけ向けて
リモコンでテレビをプツリと切ってしまった。
…あれ?
ソファを空けてくれるつもりかなと
ふと思ったけれど…
先生は立ち上がり
当たり前みたいに私の手を引いて
ベッドルームに足を向ける。
去り際にリビングのペンダントライトを
ぱちりと消して、
一緒に入ったベッドルームのドアが
パタンと閉じられた…。
突然真っ暗になった視界。
繋がれた先生の手しか頼る所がなくて
知らないうちにぎゅうっと握りしめると
手を強く引っ張られ、
その勢いのままふわりと私の身体が浮いた。
「え…っ⁉︎」
「俺も寝よ」
「は⁉︎」
曲げた膝裏と腰の辺りを支えられて
必要以上に近い所で囁かれると、
何も見えないせいか
耳の奥が冴えてしまって
緊張がてっぺんまで達してしまって…
ぐっと掴んだのは、
先生の後ろ髪…
私の顔とピタリと合う位置に先生がいる。
そう思っただけでおかしくなりそうだ。
顔なんか見えないのに…どうしよう。
「近い…!」
どうしよう
これどうしたら……
「近づいてるからな」
何でもないような物言いが憎らしい。
「なんでこんな事するの!」
「こんな事…?
なんでって、一緒に寝るからだろ?」
だろ?って…
「また?」
「もういいだろ。
俺がなんもしねぇ事わかったよな?
どっちがソファで…なんてやりとり
もう飽きた」
「飽きるってなに」
そういう問題じゃないでしょ…
呆れた教師がいたものだ。