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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





睦が背中を向けた途端、
男子生徒がその腕を掴み
引きとめたように見えた。

すると睦の姿が
手すり壁の向こうに消えた…
座り込んでしまったのだと思った瞬間
体が勝手に動いていた。


ガタガタ震えていた睦だったが
俺がそばに行ってやると
少しは落ち着いたように見えて、
それならとここまで連れてきたのだった。

多分調子が悪くなって、
言っておいた通り
俺の所へ来るつもりだったに違いない。
やっぱりそんなにすぐには
体調も良くはならなかったという事だ。

それをあの邪魔者に阻まれて…
立ち上がれない程までになってしまった。

なにかの拒否反応だろうか。
腕がどうとか…
唇を震わせながらも必死に言葉を紡ぐ姿は
可哀想にさえ見えた。

抱きしめてやると縋り付いて来た事を考えれば
俺のことなら受け入れる事が出来るはず。
ならあの状況で助けられるのは
俺しかいなかったワケで…

体調が悪ィってのに
あんな冷たい風が吹き荒ぶ中に
いつまでもいたせいで
睦の身体は氷のようだった。
…すぐ冷え切るのは
チビだからなのか。

ただあの男子生徒には可哀想な事をした。
調子の悪そうな睦に
手を差し伸べただけだというのに
全力で拒絶されたのだから。
あの選択授業の時に
仲良くなれと焚きつけたのは俺だ。
そのあと睦には
本気出して嫌がられたっけ…

でもあの、俺に偏った状況は
ものすごい優越感だった。
こいつは俺じゃなきゃだめだろって。

喜んでしまった自分に少し呆れた…



ソファの上にある小さな塊に近寄り
その前にしゃがみ込む。
俺はすうすうと眠る
睦を隠すブランケットの端を
少しだけめくって
中の様子を覗き見た。

狭く閉ざされた空間が安心するのか
安心し切っている睦。
顔だけ出させてやり呼吸の確保。

息がしやすくなったのか
すぅうっと一際大きく吸い込んだ瞬間、
ふわりと睦の瞼が大きく浮いた…。

焦点が合わないままもう1度閉じられて、
しばらくの後、再び開かれる。


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