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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





体調が悪かった事を
周りの生徒にも先生にもバレる事なく
無事授業を終えた私は
さっきよりも少しだけ良くなった身体を
引きずって、何とか教室を出た。

もちろん目指すは美術室。

私のいる2階から4階に上がるのは
正直ツラかった。
でも、先生が来いよって言ってくれたから
……保健室になんか行きたくなかったし、
宇髄先生の顔を見たら、もしかしてまた
元気になれるかもしれないって思ったんだ。

こっちの北校舎と
向こうの南校舎を繋ぐ渡り廊下は
立地のせいか、いつも風が強い。
冷たいからっ風が
容赦なく私に吹き付けていた。

どうせなら休み時間の間に
早く過ぎてしまおうと、
足を速めたところへ…

「櫻井さん!」

背中から呼び止められた。
まさかの状況に振り返ってみると、
あの選択授業の時
私の絵を悪くないと言った男子生徒が
不思議そうな顔をして立っていた。

…いや、こっちの方が不思議なんだけど。
なんでこの人がこんなとこにいるの?

「次の授業、そっちじゃないよ?」

「あぁ…」

そうだ、次の授業は地学。
移動教室なのだ。
第二理科室は北校舎。
南校舎へと向かう私を見つけたら
それは不思議に思うだろう。

「うん…ちょっと、用事があって…
先にそっちへ行ってから…」

冷たい風が私の体温を奪う。
早く校舎の中に避難したいのに…

「櫻井さん?顔色が悪いよ、大丈夫?」

心配そうにこちらへと歩いてくる男子生徒。
…名前すらわからないや。
この時季にクラスメイトの名前も知らないとか
あり得ない事態だよね。

「大丈夫。それより急がないと
授業間に合わないから行くね」

私は精一杯、平静を装った。
だけど、

「待って、
さっき教室出る時もフラついてたよね。
保健室行った方がよくない?」

私の顔を覗き込みながら
ポンと肩に手を置いたその生徒…

心配してくれている。
それはすごくよくわかる。

だけど、カーディガン越しに
その人の手が私に触れた瞬間、
ゾワッと全身に鳥肌が立ったのだ。

悪寒というか、
寒気というか…
ものすごく嫌なものが
私の全身を走った。


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