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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





「お前いつからだよ!
ンなもこもこ着込んでるくせに
どうしたらそんなに冷えられんだ」

「だからお風呂入る…離して」

「黙れ、」

まったくもう…
世話が焼ける…!

俺は取り敢えず
椅子の背もたれに掛けておいた上着を
睦の肩に羽織らせた。

「寒ィのに刺身なんか食ってる場合か。
明日からもっとあったけぇの作れ」

「それじゃ先生がつまんないでしょ」

「俺はなんでも食うんだよ!
お前は自分のイイモンを作れ。
俺にはお前の食の好みまでわからねぇから
ちゃんとあったまれる自分の好きなモン!」

「だって…」

「何のためにお前に作らせてると思ってんだ。
睦が食いてぇモンを作れるようにだろ!
そうじゃなきゃ俺が好きなように作るわ」

「……そうなの?」

「そうだよ。
メニューの決定権は作り手にあんの」

「知らなかった」

そう言った睦は
すっかりいつも通り。
きょとんとした瞳に
悲憤も悲哀ももうなかった。

「あーあ、ホラ見ろ。
わざわざ言わなくてもいいようなこと
暴露しちまったろうが!」

「うん…。先生がそんなふうに考えてたって
全然知らなかった」

「知らなくて良かったんだよ、アホ。
野暮な事させんじゃねえや。
カッコつかねぇだろ」

冷たい身体を自分の胸に収めて
背中を強くさすった。

掴んだ手と、もう一方の手を胸元に纏めさせ
仕舞い込んで全身を温めてやりながら

「すぐに溜めてやるから
ちょっと待ってろな」

確かめるように話しかける。
小さく笑った睦。
おや、と覗き込むと
諦めたような微笑みが見えた。

「だから。近すぎるってば…」

そんな事を言いながら
自分だって俺の服を掴んで離さねぇくせに。
わかってんのかよ。

「いいんだよ、これがちょうどいい。
俺がこうしたいんだ。
お前は俺に、付き合わされてるだけだ」

俺を言い訳にすればいい。
そうする事で、俺のそばに残ってくれるなら。

俺だけを頼って、
ここから離れられなくなればいい。
そのまま俺だけのものになればいいのに。

…そこまで考えて、
もう戻れない事に気がついた。


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