第4章 鍛錬と最終選別
こうして更紗と杏寿郎の闘い?の火蓋は切って落とされた。
言葉通り、杏寿郎はいつも通りの生活を営んでいる。
今は朝餉後の鍛錬の時間だ。
柔軟を行い、木刀を振り、技の型を反芻する。
もちろんその間も更紗は捕まえようと手を伸ばすが、毎回すんでのところで躱されてしまう。
「常中を使っていても、それだけ姿が丸見えだと俺は簡単に避けられる!まだまだだ!!」
更紗は悔しそうに顔を歪めるも真実なので言い返せない。
(後ろから忍び寄っているのに捕まえられないなんて!杏寿郎さんの目は後ろにも付いているのでしょうか?!)
などと心の中で悪態をついたとしても結果は変わらない。
さすがに就寝時や風呂の時間、食事中まで捕まえに行くことは出来ないので、3日間と言われていても実際はそれより少ない。
「うーん……天元様が私の鍛錬の時にしていたような罠をはる?縄を張って躓かせるとか、糸を張って引っ掛かったら石が飛び出してくるとか……」
なんとも恐ろしい言葉が更紗の口から飛び出す。
杏寿郎が任務の時は主に天元が更紗の鍛錬を行っていたので、杏寿郎は鍛錬内容を軽くしか把握していなかったのだ。