第4章 鍛錬と最終選別
翌朝、更紗は千寿郎よりも早く目を覚まし台所に立っていた。
粥を所望されてから徐々に自分たちが食べている食事に寄せていき、槇寿郎も今では普通の米を食べおかずも皆と同じ物を食べるまでになった。
だが朝は粥がいいとの事なので、朝だけは槇寿郎のご飯を別に作っている。
杏寿郎の好物のサツマイモの味噌汁も作りおかずも数品作れたので、後は杏寿郎と千寿郎が起きてくるのを待つだけだ。
割烹着と三角巾を外し、槇寿郎へ届けるため箱膳に食事を乗せていると後ろから杏寿郎の声がした。
「いつも以上に精が出ているな!課題に向けてのその心意気、感心だ!」
いまだに杏寿郎の攻略法を考えあぐねている更紗をよそに、杏寿郎はいつも通り平常運転である。
「気合いを入れなければ、杏寿郎さんを捕まえる事は出来ませんからね。今日から3日間、よろしくお願いします」
気合いの入った声音に杏寿郎は大きく頷くと、更紗の手を取ってギュッと握った。
「3日間は君の手に触れられないからな!俺は更紗に期待しているし、やり切れると思っている!全力で捕まえに来るんだ!」
そう言って手を離し、スッと朝餉の乗った箱膳を持ち槇寿郎の部屋へと歩いていってしまった。