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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第20章 柱稽古とお館様


それから休憩もまともに貰えないまま時間が過ぎていく。

更紗が1番辛いかもしれないが、剣士たちも間違いなく辛い。
怪我を治してくれる度に更紗が笑顔を向けてくるものだから、治して欲しくなくても顔を逸らすことすら出来ない。
何人か顔を逸らした者がいたが、その後の更紗の悲しげな表情を目の当たりにすると、感じたくもない罪悪感が押し寄せてくるのだ。

それに顔を逸らせば杏寿郎からは凄味のある笑顔を向けられ、実弥からは物凄い形相で睨まれる。
稽古をサボろうとしているからと言うより、どちらかと言うと更紗の表情を曇らせていることに立腹のご様子。

それを更紗の見えるところでしてくれれば更紗が止めてくれただろうが、絶妙に見えない角度でしてくるからタチが悪い。
と言っても剣士たちは少なからず更紗に対して後ろめたい気持ちがあるので、文句を言うに言えなかった。





「今日はこれで終わりにしてやるが……てめぇらこいつの動き止めれてねぇじゃねぇかァ!それで俺に一太刀入れられると思うなよ」

実弥の叱責も今の剣士たちには届かない。
そして更紗の耳にはもっと届いておらず、地面に両手を着いて肩で息をしている。
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