第79章 家族の形$
「悪ィ、遅くなった」
「大丈夫です。では、私も入ってきますね」
「おゥ……」
明るく振舞っているが……
幸は随分気落ちしている様に見える。
どうしたものか……
「………」
どうしよう。
一方、不死川と入れ違いに浴室にやってきた幸だったが、先程の会話の件もあり、ゆっくり入浴する気持ちにはなれなくなってしまった。
それどころか、自分だけが焦っていた事実に頭を抱える事態となった。
「実弥さんは悪くないのに……」
今はまだ二人で居たいと言ってくれた。
彼が私の事を労わってくれたことも、大事にしたいと思ってくれたことも嬉しいと思う。
けれども……
「子供、嫌いなのかなぁ……」
不安がそのまま言葉に出てしまうくらいには、自分も動揺しているようだ。