第78章 燃ゆる想いを$(冨岡裏)
「髪もゆすいでやって、体を拭いて、産着を変えてやったら終いだ」
「………」
「どうした?」
「いや、意外とやることが多いな……」
果たして、俺に出来るだろうか?
冨岡の動きが止まってしまったので、宇髄が声を掛ける。
「とりあえずやってみろ。横にいるから、手伝ってやるぞ」
「宇髄……ありがとう」
冨岡のはにかんだ笑顔を初めて目撃した宇髄は、不覚にもドキリとした。
やべぇ、女だったら今のでコロッと落ちたかもしれねぇ……
宇髄の心の内など冨岡は知る由もないので、どうにか手順通りにと赤ん坊の産着に手をかけた。
勇輝哉は小さくて柔らかい。
ともすると、落としてしまいそうで、慎重にその身体を左腕で支える。
ゆっくり湯をかけながら、体を浸してやると宇髄が言うように欠伸をしたのを見て冨岡の緊張も少しだけ和らいだ。