第70章 咲くは朱なれど散るは白
「巫山戯んな!!白藤!!目ェ覚ましやがれ!!」
「待て!!不死川……!!」
勢いそのままに駆け出していく不死川。
伊黒の制止の声も聞こえていないのか。
だが、不死川は稀血だ。
簡単に喰われはしないだろうが、油断はできない。
宇髄は歯噛みする。
「なんと哀れな……」
「悲鳴嶼さん……」
「迷うな、宇髄。いつかが来ただけだ……」
「っ……」
何も言い返せない。
「冨岡。おいっ、動け!!」
糸の切れた操り人形の様になって倒れ込んだままの冨岡を揺さぶる。
とても、虚ろな目をしている。
「冨岡!!白藤が殺されてもいいのか!?」
「白藤……?」