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鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第70章 咲くは朱なれど散るは白



「其方は藤の花が、よく似合うな」



当時はそう言って、時期になると、ひと房だけ枝から貰い受けては彼女に渡していた。



無惨は舞山の記憶を白藤の存在で紐解いていく。



蜘蛛の糸を手繰るように。



蘆屋道満、舞山自身が手にかけた薬師。


青い彼岸花。


凌辱された宴。


腐敗しきった貴族達。




全て、消したかった。


舞山を知る者、全て。


でも、彼女だけは例外だった。




舞山が唯一、傍に侍らせた大事な女性。


叶うならば、夫婦(めおと)になりたかった。





一夜限りの閨を共にした、あの時。


そのまま、私は自ら命を断てば良かった。


そうすれば、この様な。



彼女を巻き込むことは無かった、はずだ……



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