第70章 咲くは朱なれど散るは白
「猗窩座、黒死牟、童磨。悪く思うな、私も直ぐにお前たちの元へ逝く」
舞山から龍を象ったような霊力が現れ、三体の式神をがんじがらめに縛り付ける。
「封縛!!」
舞山の言葉と同時に式神たちが紙片へと戻る。
「産屋敷とて神職に携わってきた家柄だ。私とて術は使える」
「それがどうした?」
「何!?」
「そうら、そろそろお目覚めだ」
蘆屋道満は冨岡と白藤を指差して笑う。
「目覚めるぞ。限界まで力を使ったあの娘は、真の鬼へと変容するのだ」
「白藤!!」
ドクン。
術の効果が切れる予兆だろうか。
鼓動が不自然に跳ね、倒れ込みそうになる。
藤の蔦で出来た球体の中で、手を繋いだまま向かい合っていた冨岡は彼女の異変を感じとり、くず折れそうになったのを慌てて抱き止めた。
「白藤!!」