第52章 審神者代理
暫く歩いて行くと、随分と豪勢な扉が見えてきた。
扉の少し手前から、エントランスのようになっていて天井も空間もかなり広く造られている。
扉に近づいて見てみるとかなり大きい。
青地に、金の細かく綺麗な細工が嵌め込まれていて、一種の装飾品のような作りだ。手入れが行き届いているのか、金は明かりを受けてぴかぴかと光り輝いている。
その両脇には綺麗な朱塗りの丸太が壁に埋まる形で立っていた。下には大理石のような台座があり、上には丸太を貫くように朱塗りの板が貼られている。更に丸太に乗せるようにもう一枚の板が貼られていて、その上に黒塗りの柱が乗せられている。
「鳥居、ですか?」
レンは呟きながら、丸太に触れてみる。
触り心地は、本物の木そのものだ。
「鳥居のつもりなのよ。一応ね。」
七海はレンの呟きに答えた。
小さくギーと音を響かせて豪華な観音扉をゆっくり開けると、そこには窓も壁もなく、外に繋がっていた。
天井がまるで大きな庇のようだ。
「え!?外!?」
大和守は驚いて走り出し、途中ゴン!という鈍い音を立ててひっくり返った。
「内側は特殊な加工がされていて、可視化されているのよ。だから外から見ると、当然ただの外壁になっているわ。外のように見えても、そこはしっかり壁よ。」
七海は大和守を呆れ顔で見遣り、レンと燭台切は顔を背けて肩を震わす。
「…いたたた…。酷い目に遭った…。」
大和守はぶつけた額を摩りながら起き上がる。
部屋は、街灯の明かりだけが頼りの薄暗い空間になっていて、中央に8つの石灯籠が円状に配置されていた。
更に中央部には大きな水晶が鎮座している。
「何ですか?ここ?」
レンが、驚きながら七海に尋ねる。