第52章 審神者代理
「そう…。けれど私は、刀剣達からこの方が主だと聞いているわ。」
「いいえ、違います!奥脇様はその者に騙されているのです。
その者は、付喪神をたぶらかして我が物顔で侍らし、使役しているのです。あまつさえ…」
「黙って聞いてれば、言いたい放題だね。」
大和守は、レンの前に出て江藤の言葉を遮った。
とてもじゃないが、はらわたが煮えくり返って黙って聞いていることは出来そうにない。
「僕達の主はこの子だ。君の身内じゃない。勝手なこと言わないでもらいたいね。」
大和守と同じく、燭台切も江藤の嘘八百には腹に据えかねるものがある。
「今度レンに手を出したらタダじゃおかないから。」
大和守は江藤を射るように睨みつけ、威嚇する。
それを聞いたレンは、はて、と首を傾げた。
「…あれ?何で知ってるんですか?」
大和守と燭台切は、その問いかけに揃って苦い顔でレンを振り返った。
「銃弾が落ちてたよ。レン、分身が致命傷を負ったんじゃないの?」
大和守が呆れながら聞くと、レンは驚き瞠目する。
「…ビンゴです。冴えてますね。」
「けど、なんで抵抗しなかったんだい?」
君ならいくらでも出来るだろう、と暗に含ませた物言いで、燭台切は問いかける。