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君に届くまで

第52章 審神者代理


一行は、会議室を出て広い廊下を左に進む。

前に来た時は廊下に明かりは付いておらず薄暗かったが、今日は正式に入っているからか、明かりが煌々と付いていて細部までよく見える。

レンや大和守がきょろきょろと物珍しそうに見ているのを見て、七海が説明をしてくれる。 

「このフロアは特に審神者や刀剣に関する部屋が数多く点在するのよ。部屋の殆どに隠し部屋があるの。」

「へぇ…。誰でも使えるんですか?」

「誰でもって訳じゃないと思うわ。
そうね…。審神者や刀剣に関わりのある人なら大抵使用権があるんじゃないかしら。」

ということは江藤も使用権があるのだろうか。
レンはそう思うと、益々江藤に対する警戒心を強めた。

「こんのすけもこの階の何処かにいたんだよね?」

燭台切が辺りを見回しながら尋ねた。

「そうですね。この階の一室にいました。もう何処ら辺なのか覚えてないですが。」

「…もしかして、一部修理中の所があるのが…。」

今まで黙って聞いていた瀬戸は、顔を引き攣らせてレンを見る。

「窓ガラスだったら割って出ましたよ。」

鍵が開いてたから入ったよ、みたいな軽さで言うレンに、瀬戸は眩暈を感じた。

「…ここの窓ガラス、全て防弾性で超耐久性の特注品だぞ…。」

レンは、それを聞いても軽く肩を竦めるだけだった。

そのやりとりを聞いていた七海と長谷部は唖然として、互いの顔を見合わせる。
七海は、刀剣達からレンの大体の素性は聞いてはいたが、どこか非現実的で半信半疑だった。
改めて本人の口から事実として聞くと、末恐ろしいと思うより他がない。
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