第2章 :神業と出立と霹靂(そんな程度の女)
「君たちって、歳いくつ?」
「今年十五になりました。こいつらも同じ歳です」
こちらに半身を捻っているアルミンにエレンが同意を求める。
「一〇四期はほとんどそうだよな」
「十六歳組もいるよ。アニとかサシャとか」
中学三年生から高校一年生の子が兵士の卵だという。義務教育中の日本では考えられない。
「訓練兵団って三年間あるんだっけ。いま十五ってことは、何歳で各兵団に入れるの?」
の質問にアルミンは眼を丸くした。無知なために馬鹿だと思われただろうか。
「僕たちは十二のときに一緒に入団して、いまが三年目です。あと数ヶ月ですべての過程が修了します」
「じゃあもう時期卒業して、憲兵団や調査兵団……と、あと一個何だっけ」
二つ指を折ったは最後の一本で上目した。だからミカサを除いた二人が驚きの顔で絶句しているなど目に入らなかった。
深沈のミカサが教えてくれた。
「駐屯兵団」
「そうそう、駐屯兵団! ――に、新兵として入団していくのか。ボクの後輩になるかもしれないんだね、君たちは」
エレン越しに顔を見せたミカサは、の腕章をじっと見つめてきた。
「ここから調査兵団に入る人は、一人もいないと思う」
教室には、ほぼすべての席が埋まるほどの訓練兵がいる。およそ四十人ほどだけれど。が、点在しているプレハブの数からしてもっといると思われた。
おそらくクラス分けされていて何クラスかあるのだろう。最低ニクラスだとしても調査兵団を志望する者が一人もいないなど考えられなかった。
どうしてそう思うのか聞いてみようと思ったが、エレンのほうが口を開くのが早かった。彼は声を抑えて怒る。
「ここに一人いるだろ。勝手なことを言うなよ」
「調査兵団に入りたいなんてまだ思ってるの。命を投げ打つだけが復讐じゃないって、何度言ったら分かってくれるの」
「復讐だけじゃない。あの光景を忘れたのかよ、ミカサ。あれを目にして何も思わないのか」
長めの前髪がかかる眼をミカサは伏せた。