第20章 行方不明
WPM準決勝第一試合。
対戦チームはヒビキ、コトネ、クリスのジョウトトリオ。
念願だった。
こいつらとは共闘ではなく対戦を望んでいた。
このパシオで最強を証明するには、絶対に負けられないオレのライバルたち。
WPM出場を決めたのは他でもない、こいつらと戦いたかったからだ。
だが、準決勝戦を迎えたスタジアムは、ひっそりと静まり返っていた。
「——この事態を重く受け止め、WPMはしばらく延期にする…!」
沈痛な面持ちで、ライヤーがそう言い放つ。
客席からは、落胆する声もあれば反対する声も飛び交い、騒然としている。
予選、本戦を経た決勝トーナメント。ここまで来るために鍛錬を積んできた選手はもちろん、この日を楽しみに待っていた客も納得はいかないだろう。騒いでも仕方がない。
選手が2名、準決勝の場に来なかった以上、本来ならばそのチームは不戦敗にするべきだ。
だが、ライヤーはオレのチームを失格とせず、大会延期という判断を下した。
ブーイングの嵐の中、アリーナから立ち去ろうときびすを返すと、背後からオレを呼ぶ声がした。
「待って!」
ヒビキが駆け寄ってくる。
「…なんだよ」
背を向けたまま返す。