第82章 TRIGGERを独り占めだね
『とりあえず、いま出来る事を考えましょう』
「そうだな。どうにかして戻んねぇと」
4人揃って、うーんと唸り空を仰ぐ。私達はこんなピンチに陥っているというのに、頭上の太陽は能天気に光り輝いていた。
『!!
そうです。太陽…!太陽の位置から計算すれば、粗方の方角が割り出せます』
私達が船で海に出たのは、大体14時頃。うたた寝してしまったのは、おそらく30分から1時間ほどだろう。
ということは、今の時刻は14時30分から15時の間。そして太陽があそこに出ているという事は…!
『北は、おおよそ あちらです!』
「すごいよ春人くん!サバイバーだね!」
「で?ボク達はどっちから来たの?北?南?それとも東?西?」
『……』
「方角が割り出せても、意味ねぇな…」
4人を乗せた船は、ちゃぷちゃぷ揺れる…
「闇雲に船を動かすのは得策じゃないよね…燃料にも限りがあるし、余計に迷う可能性も」
「!!
ねぇ、あそこ。見て」
天が指差した方角に、全員で目を凝らす。
そこにはなんと…島があった。
まだまだ距離があるものの、そう大きな島ではない事が確認出来る。建物は無い。というか、生い茂る緑しかない。
しかし、ここでただ浮かんでいるよりは良いだろう。
「…無人島、かな?」
「でもまぁ、行ってみるしかねぇよな」
「うん。人が住んでいることを祈って」
『ですね。行ってみましょう』
私達は、目の前に現れた謎の小島に一縷の望みを託した。