第23章 high
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熱は37.5。
研磨くんの平熱は少し低いみたいだから、わたしの38度くらいかな。
でも研磨くんは確かに妙に元気だ。
研磨くんが熱、って想像するともっとぐてぇーっとして、
もう、無理… みたいな。ひたすら寝てそうなのに。
熱ハイ。
子供みたい。
一度寝たら熱がかっと上がって、一気にだるくなるかもな。
研磨くんのお母さんから電話が返ってきて、
すごい謝られちゃったし、申し訳なさそうにされた。
ほんとに風邪じゃなさそうだし、
きっとお母さんが話してたちょっとハードな練習後とかの熱ってやつなのかなって。
研磨くんは終始力を抜いて、自主練もせず、よく寝てたと思うけど…
それでも朝から晩まで1週間は徐々に蓄積されるよね。と思う。
今、研磨くんはわたしの隣で壁に映した映画を観てる。
into the wildを自分で選んでた。
わたしも何度か観た事ある。好きな映画。
ハーフパンツの裾をまくってわたしの太ももをずっとさわさわしてる。
油断するとそのまま這い上がってきていろいろ触ってくる。
熱い指に触れられるのは正直、気持ちいい。
…わたしも熱ハイになったときに隣に研磨くんがいたら
絶対に研磨くんを求めちゃうんだろうなぁ。
こんな風に我慢できるかなぁ…とか、
親身になって考えると意思が崩れそうになるので映画に集中する。
「あ、この歌」
『…ん?』
「穂波たまに歌ってるやつだ」
『あぁ、うん。この弾き語りが好きで』
「…穂波、琴以外にも楽器弾ける?」
『ギターとウクレレなら。うまくはないけど』
「…聞きたい」
『へっ』
「映画の後、聞かせて。聞かないから」
『………』
聞かせて。聞かないから。
じっと聞いたりはしないから弾いてて、ってことかな。
その感じはわかるかも。
『うん、わかった。勝手に弾くね』