第23章 high
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商店街まで手を繋いで歩く。
穂波の片手には買い物かご。
いつか穂波と暮らすとこにも、
商店街があるといいな、とぼんやり思う。
…子供だとか商店街だとか、最近すこしふわふわしがちだ。
炎天下。
こめかみに汗を垂らしながら、でも穂波はほんとに気持ち良さそうにする。
おれはちょっと… 暑い。
穂波のそれは、よく言われる涼しそうっていうのとも違って、
ちゃんと暑そうで、でも、ほんとに気持ち良さげに太陽を浴びる。
『研磨くん、そのキャップ似合うね』
「あ、うん …って、なんて答えたら良いの」
『…あ、うん で良いんじゃないかな。研磨くんらしくて好き』
「穂波は麦わら帽子が似合うね」
『あ、うん』
「…いや、なんか違う」
『だよね、わたしにはダメだね。笑 ありがとう、嬉しい』
「うん、それ。それが穂波って感じする」
そんな何でもないようなことを話しながら買い物をした。
今日の昼から明日の朝の分だって。
なにが良いかなぁって、
気分とか素材とか店の人とかと相談しながら買いものをする穂波が好き。
『わたしね、旅の楽しみの一つがマーケットとかでする、こういう普通の買い物。
研磨くんともしたいなぁ〜っていっつも思う』
「うん、そのうち。おれもしたい」
『ほんと?嬉しい!』
「…ん。穂波となら、言葉もなんとかなるし」
『えぇ、そこ〜』
「いや、それはオプション。穂波となら行ってみたい、って思うのが大前提」
『…ん』
「…ふ 笑」
いつも、本当いきなりもじもじする。
季節外れだけどなんとなく、と呟きながら
八百屋でりんごも買っていた。
いつも思うけど、穂波は重さはあまり考えないらしい。
…今日も重そう。