第103章 グランドラインへ
「準備は良いか?」
「「「おお!!」」」
「よし、それじゃ出航!!」
エースの合図で帆を張る。
風を受け、船はローグタウンを無事に出航した。
「あ、そうだトウドウ」
荷物を漁り、目当ての物をトウドウへ投げる。
危なげなく受け取ったトウドウはそれに目を落とした。
「なんだいこりゃあ」
「ログポースっていってね。グランドラインに入るには必須のアイテムだよ」
「ログポース?」
知らないメンバーへ向けて水琴は軽く説明する。
「へェ。これがなきゃ針路ひとつ取れないってわけか。怖いねェ」
「針路は任せたよ航海士さん!」
「よっしゃ、任された!」
「水琴のは違うのか?なんか光ってるぞ」
エースが水琴の腕に巻かれたもうひとつのログポースを指さし尋ねた。
「これは特別製。私の風が封じこめてあるの」
形は同じだが、その中身は針を囲むように緩やかに風が回っていた。
時折風の中に光が反射する。
どうやらうまくいったらしい、と水琴は満足げに見つめる。
「この風には立ち寄った島を記録して保存できる。一つ一つ島を辿っていかなくても、一度行ったところならどこからだって行けるようにしたんだ」
「なるほど。複数のその島専用のログポースを一度に持ってるようなものか。この先便利かもな」
「へーいいな。おれにも作ってくれよ」
「……いずれね」
どうせ新世界にいけばエースだって手に入れるのだからと水琴は曖昧に濁す。
絶対だぞ!と念押す船長にうんうんと頷けばようやく納得したのか、エースは前を向いた。
さァて、とエースは船の先を睨む。
風が強くなってきた。
「とうとう来たぜ。行くぞ!グランドライン!!」
グランドラインへと続く海流に、船が乗った。