第6章 春の虹
Kazu
びっっっくりした。
ついに、俺の妄想が、都合のいい聞き間違えを起こしたのかと思った。
俺は、ぽかんと口をあけて数秒止まってしまう。
土曜?
個人的にだって??
すると、相葉さんが遠慮がちに問いかける。
「あの……二宮?」
「あ、はい」
「ごめん。用事あるのかな。別にまたの機会でも…」
俺があまりに固まってるから、断る言葉を探しているのか、と気を利かせてくれたみたいだけど。
「いえ!暇です!」
俺は、あわててそれを遮った。
「ほんと?じゃあ、飯でも食おう」
「はい」
「色々お世話になったし。俺つくるから、昼前に来て」
「は…はい!」
そこで、相葉さんは、部長に呼ばれて、じゃあ、と笑って去っていったけど。
……………!
俺は、興奮がとまらない。
相葉さんの家でランチ。
しかも、手作りの飯。
マジで???
嬉し過ぎる…………
耳が熱い。
俺はニヤニヤしそうになる顔を引き締めながら、手土産はなににしようか、と考えていた。