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Attack 《気象系BL》

第6章 春の虹




二宮くんの声が好きだ。
心地よいトーンで、なんだか安心する声なんだよな。


ぼんやり考えて黙りこくっていると、戸惑うような二宮くんの声がした。


『もしもし?係長…ですよね?』



はっと我に返る。
やばい。無言電話してんじゃん、俺。


「……あ、うんそうそう。今、大丈夫?」

『大丈夫です……というか、係長大丈夫ですか』

「うん、もうすっかりいいよ」

『ほんとですか…?また無理してませんか』


不審げな二宮くんの声音に、くすっと思わず笑ってしまった。
いや、もともと俺が悪いんだけど。
彼に心配してもらうのが嬉しいなんて、俺ヤバいやつだな。

心で思いながら、俺は、姿勢をただして御礼を言った。


「無理してないよ。いろいろありがとうね……お粥美味しかった」

『…レトルトですもん』

「ううん。自分で作るのとは全然違う」

『大袈裟ですよ…』


照れた感じで否定してくる。
可愛いな、って思う。


「明日は行けるから。今度こそ」

『ホントですか』

「うん、ほんとほんと」

『調子悪そうだったら、追い返しますよ』

「(笑)大丈夫」

『……それなら安心です』


ホッとしたような声にグッときた。



「……ありがとう」

『いえ。たいしたことしてませんから』


あくまでも謙虚な二宮くんに、何かお礼をしようかと思った。

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