第6章 春の虹
その手は驚く程に冷たくて、俺は愕然とする。
「…貧血起こしたんですか」
よろよろと歩く相葉さんの腰を支えて、そのままソファに座らせた。
いつも頼りになる広い肩は、今は驚く程に細くて頼りない。
「……わかんない。突然目の前が真っ暗になって……ごめん」
相葉さんは、はぁ…と、ため息をついてうつむいてる。
俺は汗ばんでる背中をさすった。
「もう寝てください。部屋着どこですか」
「あ。ベッドルームに…」
「はい。なら、行きますよ」
俺は相葉さんの手を引いて、前に隠れたことのあるベッドルームの扉をひらいた。
そこは、今朝起きた乱れたままのベッド。
そこに相葉さんを座らせて、着替えを手伝う。
ワイシャツのボタンを弾き脱がせる。
逞しい素肌があらわになるが、相葉さんは力なくうつむいたままだ。
今の俺は、この人を好きだと自覚してるからドキドキするとこなんだろうけど、今は心配しかないから、すごく事務的にTシャツをかぶせた。
横になってすぐに目を閉じる相葉さんの隣に座り込む。