第6章 春の虹
翌朝、メッセージには、
『回復!』
と一言。
良かった……さすが相葉さん
普段から健康に気を使ってる人は違うな
俺は安心して出勤した。
日程調整した先は、別に急ぐところではないから、今日である必要はない。
案件は少なかったはずだから、病み上がりの相葉さんにはちょうどよいと思われた。
だが。
俺は、唖然として相葉さんを見つめる。
「………係長、その声」
「ダイジョウ…ブダカラ」
ガッサガサで聞き取れないそのしわがれた声に、俺は頭を抱えたくなる。
けど、相葉さんは困ったように、全然大丈夫、とジェスチャーをしてる。
俺は、はぁ…と、ため息をついた。
「無理しないでくださいっていったじゃないですか……」
「ネ…ツハナイカラ」
「そういう問題じゃないんです!」
ちょっと怖い顔をしたら、相葉さんが、てへっというように舌をだす。
「ソトはデレル」
「どうやって先方と話するんです?」
「ヒツダン」
「本気で言ってるんですか?」
「……ウソ。ホントに…ヘイキ」
そう言ってゴホンゴホンと咳き込む相葉さん。
「………」
俺は、今日は相葉さんについて行こうと決めた。