第6章 春の虹
「さすがだね」
褒めてもらえて、なんだか素直に嬉しくなった俺は、ベッドに正座して、いえ、そんな…、と恐縮する。
「係長、有休なんてめちゃめちゃ残ってるでしょう」
「…かもね」
「じゃあ、遠慮なんてしないでください。俺頑張りますから!」
力説してると、相葉さんは、電話口でくすっと笑ったみたいだった。
そして、
「…じゃあ、明日の朝の様子みて、しんどかったらお言葉に甘えちゃおうかな」
と、言った。
「はい!是非そうしてください!」
「うん。………ねぇ、二宮くん」
「はい」
「ありがとう」
心からの言葉として伝わってくる。
相葉さんにそう言ってもらえて、俺はなんだかとてつもなく嬉しくなった。
今なら空も飛べそうだ。
「いいえ……」
「夜遅くにごめんな」
「いえ。ゆっくり休んでくださいね」
「うん。じゃあ…おやすみ」
「おやすみなさい」
静かに通話が切れる。
そして我にかえる。
相葉さんと話をしてすごく嬉しかった。 ほめられて幸せだった。
………やっば。
勝てるはずのない試合なのに。
俺、重症だ。