第4章 夕虹
Jun
ちょっと……これは想定外。
俺は、ベッドに寝そべったものの、ツタンカーメンよろしく、かちこちに固まって動けない状態だった。
心臓だけが、さっきから、破裂しそうなくらいにドキドキしてる。
自分の鼓動の音が、耳元でずっと鳴り続けててうるさい。
なんなら、ドキドキしすぎて過呼吸になりそうだ。
さっきからふーふーと、深呼吸を繰り返してる始末だ。
……マジでこれはだめなやつ。
……その原因の張本人は、至近距離で健やかな寝息をたててる。
これさぁ……生殺しだよ……
俺は、ギコギコとロボットのような動きで首を動かして、隣を見た。
大野さんは、少し首を傾け、すやすや眠ってる。
長い睫毛、ピンクの頬、さらさらの髪。
そのどれもこれもが、可愛らしくて。
……触れたい、と思う衝動を抑えるのが、こんな
にも大変だとは思わなかった。