第4章 夕虹
Satoshi
男のでていった扉の音を確認して、俺は体をおこした。
「……からだ……バキバキ…」
からだの節々が悲鳴をあげてる。
変な体位ばかり試したがるやつだった。
股関節がバカになるかと思った。
裏のバイトは、やはり体力をつかう。
適当に声をあげていたら、客はそれで満足したみたいで、二回ほど出して終わったのはラッキーだったといえる。
机におかれた諭吉に手を伸ばす。
「さん……しぃ……ごか」
小遣いにしたら、まあまあだ。
俺はそのとなりのスマホに手をのばし、店長にメッセージを送った。
電話してもよかったが、なんだかめんどくさかった。
「……終了……っと」
送信ボタンをおして時計に目をやると、まだ 10時にもなっていない。
今日は早めに帰れそうだ。
裸のまま、カーテンを全開にした。
高級ホテルから見える夜景は、ぼんやりと曇ってみえる。
「雨か……?」
最近は晴れが続いていたから、久しぶりの雨だった。
傘、もってきてねぇなぁ……
雨足は強そうだ。
ついてない。