第53章 紡ぐ未来
そう決意を固め、ぐっと手を握っているとしのぶからの声が飛ぶ。
し「皆さん!!怪我人の治療を急ぎますよ!!」
「「「「「はいっ!!!!」」」」」
ついさっきまで歓喜の涙を溢していたものもバタバタと動き出す。
し「珠世さん、ここはお願いします。私は陽の当たるところの怪我人たちを診てきますから。」
珠「わかりました。お任せください。」
しのぶと珠世は互いに頷き合い、それぞれやるべきことを全うしたのだった。
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珠世、愈史郎、茶々丸は現存する最後の鬼。
彼らが今後どうなるのかはわからないが、産屋敷家は戦友である彼らを受け入れていた。
どうやら輝利哉様と愈史郎は文通までしているらしい。
そうであれば意を唱えるものなどいない。
珠世と愈史郎を加えた花見という名の宴会は深夜まで続いた。
そして僅かに陽光が差し始めた早朝──…
朝露に濡れた庭で杏は1人桜の木を見上げていた。
──ジャリッ
そんななか石を踏む音が聞こえてそちらを振り返る。
『実弥さんおはようございます。』
不「おはよう杏。こんな時間に起きてどうしたんだァ??」