第53章 紡ぐ未来
『ふふっ。』
不死川は隣から聞こえてきた声に視線を向けると、楽しそうに笑う杏がいた。
その視線に気がついた杏が悪戯っぽく微笑む。
『緊張しました??』
不「当たり前だろォ。ったく、人の気も知らねェで。」
『あら、玄弥くんに伝える時は私だって緊張していましたよ。』
不「あいつと比べんな。」
耀「仲睦まじいみたいで何よりだよ。」
痴話喧嘩を繰り広げていると耀哉様が声をかける。
2人はあはは、と苦笑いをこぼす。
耀「さて、そしたらこのまま宴会にしようか。輝利哉。」
輝「そうですね。皆んなも入っておいで。」
その言葉と共に雪崩れ込むようにして盗み聞きに来ていた者たちが入ってきた。
皆口々におめでとうだの羨ましいだの言いながら2人の周りに集まる。
『まさか全員ついてきていたなんて……。』
杏は酔っ払い組だけだと思ってたのに、と呆れたように呟く。
そんな呟きが聞こえていた玄弥が申し訳なさそうに笑う。
玄「すみません、杏さん。止めきれず……。」
『いいんですよ、玄弥くん。どうせ皆さんにもあとで報告させてもらう予定だったので。』