第8章 ー天使の涙ー
そうして、歩き続けた先で久遠は
「久遠のお家、すぐそこだからー」
と歩みを止めた。
急に終わりが来たことに青峰は面食らいながらも
「あー、そうか」
と返事をして久遠を見つめた。
久遠を見つめたまま次の行動に移らない青峰を久遠は「?」と不思議そうに見つめ返した。
それに意を決したように青峰は息を吸う。
「俺、明日は部活行くから」
ただそれだけ言っただけなのに久遠は
「やったー」
と嬉しそうに笑った。
練習する度、試合をする度、青峰の中に積もっていく正体不明の違和感はこれからどうなるかはわからない。
でも、明日くらいは久遠の笑顔のためにプレーしてやったっていい。
今日の青峰はそう思えた。