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薬師とぶっきらぼう

第3章 新しい生活


「ごめんね義勇待たせてしまって」

「……あぁ」

「(今日は昨日とはまた違う着物なのか)」

今日は昨日の淡い色の着物ではなく、深い青深い青。

「……?どうしたの?どこか変?」

「…いや、着物が」

着物……?と唄羽は首を傾げたが、直ぐに言わんとすることがわかったようで

「義勇が水柱って聞いたから青にしてみたの、ふふ」

「(……………………)…………そうか…、」

これには鈍い義勇も何か思うことがあったらしく暫くフリーズしていた。

因みに唄羽のこれは、天然のものである。

義勇は考えに考え、やっとしぼりだした声は想像以上に弱々しかった。

「早く行きましょ、暗くなってしまったら町に行けないものね」

「そうだな」







****

「昨日ぶりなんだけどなんか変な感じ」

町へとおりた2人は唄羽の家へと向かう。

「……そうだな」

「家はね、こっち」

「……向こうではないのか?」

義勇は昔よく一緒に過ごした方角を指さすが、唄羽は首を横に振る。

唄羽はそう言って義勇の手を引いて歩き出した。

「元々、薬を置いていた家と住んでいた家があるでしょう?

あっちの家は……お母様が亡くなった時に出たの。何もかもそのままだから、暮らせるんだけれど。危ないからって」


「……そうなのか」

「……ええ。…もう少しで着くわ」


そうして着いたのはひっそりと佇む家と大きな蔵のある敷地。


「……懐かしいな」

義勇は蔵をじっと見つめていた。

「ふふっそうでしょう?昔はここでかくれんぼしたじゃない、まさかまた一緒に来るなんて思ってもなかったわ」

「……そうだな」

「さてと、必要な薬と着替えとか持っていかなきゃ。しばらく待っていてねすぐ済ませるから」


そう言って唄羽は部屋の中へと消えていった。

義勇は部屋の手前の椅子に腰掛け部屋をゆっくり見渡していた。
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