第1章 跡を継ぐ覚悟
「我々、鬼殺隊が鬼を倒すことを目的としていることは知っているね?また、君のお父さんと鬼である珠代さんが協力して薬を作っていたことも」
唄羽は静かに、存じておりますとだけ返事をした。
「お父さんの跡を継いで間もないのは分かっている、分かっている上でお願いがあるんだ、聞いてくれるかい?」
「……珠代さんと先日話をしました。……父の代わりに薬を作ることに協力すると。私も皆様のお力になりたいです。父は、普段の薬の処方もだけれど、長き目で見れば鬼に効く薬をどうにかして作り出すことが1番人の命が消えないと申しておりました。刀は握れませぬが、薬は作れます。是非、お力添えをさせてくださいませ産屋敷様」
聞く前に、真っ直ぐな目で訴えてきた唄羽に思わず産屋敷も圧倒される。父とは違う強さを持った少女だと。
「ありがとう唄羽心から感謝するよ。……ありがとう」
「とんでもございません」
「……ところで唄羽。住む処はどうしているんだい?」
突然の話に唄羽はきょとん、としている。
「……住むところ、でございますか…?
今は、父と暮らしていた家に1人で住んでおりますが…」
すると産屋敷は少し考える素振りをする。
「あ、あの、。何か問題でも……?」
「いや、そうでは無いよ。お父さんが珠代さんの元に向かう際に毎回護衛をつけていたのは知っているかい?」
「…え、?!そうだったんですか…?申し訳ございません、存じませんでした…」
「いや、いいんだよ。君のお父さんの事だから話していないのではないかと思ってね」
ふふっと困ったように笑う産屋敷。
「珠代さんに関しては無惨が探していることもあって、普段で歩くより危険が伴うからね、出かける時は護衛をつけようと思うんだけど、、唄羽さえ良かったら薬を作る間こちらの空いている屋敷に住まないかい?町に住むよりは安心して貰えると思うんだ。鬼を倒せばお父さんと一緒に住んでいた家に戻ってもらっていいし、ある程度は周りを気にせず薬を作れる環境になるんじゃないかと思ってね、どうかな?」