第2章 鋭く優しい【ヴィル】
※主人公特別にヴィル呼びを許されております。
主人公→ヴィル無意識に好き
ヴィル→バリバリに主人公が好きです。
「おーい!ユウ!」
廊下に大きな足音を響かせながらエーデュースがユウの元に駆け寄ってくる。
「あ、エーデュース。どうしたのそんなに慌てて」
「お前さっきの授業いなかっただろ!」
「……あ」
これはまずい。すっっっっっかり忘れていた。
そう、忘れていたのだ。すっぽかしたわけじゃない。
「ちょっと用事があって、、ハハハハ」
「お前なあ、今回は大丈夫だろうけど次もいなかったらやべえぞ」
「そうだな、今回は初犯だからな」
「俺さま真面目に出てたんだゾー!!ユウズルいぞー!」
「なんでみんなサボりって決めつけるのよ体調悪かったかもしれないでしょ」
ふんっと鼻を鳴らしてユウが得意気に言うが誰も信用していないようだ。
「体調悪いやつは今更でてこねぇだろー?」
「たしかに、、、」
普段はアホなのにこういう時だけ鋭い子のおバカたちに1発拳を振るいたいがぐっと堪える。
「……はぁ、ほんとに忘れてたのー」
「お前大丈夫かよー?」
エースが顔を覗き込んで心配した表情で見つめる。
「……うん、ありがとう」
授業を忘れてしまっていたけど、本当に忘れるくらい大事な出来事があったのだから仕方ない。
みんなはそれ以上何も言うことなく時間が過ぎ、オンボロ寮に戻る時間になった。
授業をすっぽかすほどの大事な出来事を思い出しながら歩いているとふと、後ろから声をかけられた。
「あんた、そんな暗い顔してどうしたの?」
振り返ると一段と目を引く美しいオカマ(語弊がある)がいた。
「ヴィル…」
「どうしたの?何かあったんでしょ。エペルが授業で見かけなかったって言ってたわよ」
(そっか、エペルと今日1回も会ってないか…。しかもよりによってヴィルに話したのか、ヴィル鋭いから隠し事出来ないのに、、)
「へへ、、授業あったのすっっかり忘れちゃってたの」
笑ってごまこうとしてもユウを見るヴィルの目は鋭い。