第112章 *閑話カームデイ13 ~騎士’s~*
セベク『.....もっと僕を頼れ。何もかも助けてやれるわけではないが、手助け程度はしてやる』
いつの間にか距離は近づいていて、見つめ合う視線は熱情に揺れ互いを映し出す。逃さないように抱き寄せる力が強まり、コツンと額が触れ合う
『(綺麗...このままキス、したいな)』
セベク『(この唇に触れたい。だが、若様やリリア様はきっとこいつのことを想っておられる。これ以上僕が求めてはいけない....いけないのだ。おふたりの為にも、いつか僕はこの気持ちを諦めなければ)』
触れたいのに触れられない。もどかしさに唇をキュッと引き結ぶセベクの様子にレイラは切なげに目を細め、自らキスを求めることはせず結局体を離されるまで会話はなかった
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〔セベク〕
レイラの魔力が汚染された
黒い何かを吐き、必死に呼びかける若様の腕の中で意識を失うあの姿を目の当たりにしたあの時、僕は立ち尽くすだけで何も出来なかった。リリア様から叱咤を受け何とか走り出すことができたが、イデア先輩たちを探す間も酷く動揺したままだった
レイラが運ばれた後も不安と恐怖が混じり合い、その日は一睡もできず授業に殆ど集中できなかった
あの日の散歩の時もどこか苦しそうな素振りを見せていたのは、今思えば侵食が進んでいたサインだったというのに、僕はまるで全く気づけなかった
3日後の夜、若様からお呼び出しで僕とシルバーがお部屋を訪れると、同じく呼ばれたリリア様のお姿もあった
そこで聞かされたのはレイラの容態と治療法について
正直言葉が出なかった。聞いたこともない症例と耳を疑う治療法。しかし、ブロットの専門家たるS.T.Y.Xによる調査結果ならきっと正しいだろうが..
マレウス『レイラの治療には多くの種類の魔力を必要とする。だがどんな者でも良いというわけではない。故に先ほど説明した条件を呑める者にのみ治療に参加する。
お前たちにこのことを話したのは、僕の判断でお前たちがそれに足りうる者だと思ったからだ』