第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
リドル『そうそう!イチゴタルトが本当に箱の中でしっちゃかめっちゃかで潰れたトマトみたいになっていたのだけど..ここに来る途中で、うさぎの穴にでも落ちたの?あはは!』
トレイ『そ、そんなに崩れてたか?悪い..はは』
リドル『ねえねえ!トレイと同じ学校にっているってことは、けーくんたちも魔法士なんだよね?』
ケイト『うん、そうだよ』
リドル『魔法士は楽器を奏でるのにも、魔法を使うことがあるんだろう?見せておくれよ!チェーニャは魔法が使えるくせに、頼んでも見せてくれないんだ』
デュース『え?でも、ローズハートさんも魔法使えますよね?』
リドル『いいや?ボクは魔法を使えない』
『『『え?』』』
トレイ『嘘だろ?だってお前の両親は有名な魔法医術士で..だからお前も幼い頃から勉強漬けに..』
リドル『両親が魔法医術士?ボクが勉強漬け?
アハハハハ!ワタリガラスと机が似ているくらい、ありえないよ!ママは専業主婦だし、パパは小説家だ。しかも2人とも魔法士じゃない』
『『『えっ...!?』』』
今までの夢にも突拍子もない世界観は多くあったが、親が、ひいては自分さえも魔法士ではないという、そもそもの大前提すら覆している事実に全員の口から驚きの声が漏れる
それはまるで、今までの自分を作り上げてきた全てを抹消した完全な新しい自分の創造だった
イデア『..ついにこのパターンが来たか。現実の自分の人生を、根本からなかったことにするほど夢にどっぷり浸かってるやつが..』
『だからこの夢で会った時から魔力の匂いがしなかったんだ』
レオナ『どうりでな。俺も全く感じ取れなかった』
オルト『自分自身が最も現実と遠い姿になっていたアズールさんと似たパターンではあるけど..生まれてから今までの記憶が全てリドルさんのイマジネーションによるものとなると、何がきっかけで覚醒させられるかわからない。どうする?』
イデア『リドル氏の記憶が完全消去されたわけじゃない。必ずどこかに保存されてて、呼び出せる方法があるはず..』
シルバー『思い出を共有している寮生たちとの対話で、綻びが生まれてくれればいいが..』
リドル『コソコソ話はおやめ!!!!』