第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
早くと急かす勢いに押され全員近くの椅子やソファーに腰掛けると、リドルはウキウキしながらカップにどんどんお茶を注いでいき、一緒に持ってきたミルクや砂糖の入った瓶に手をかけた
リドル『紅茶には角砂糖を5つ。それからミルクと蜂蜜もたっぷりと!』
ケイト『ひぇっ..それもう茶葉の味がわからなくない?』
レオナ『ゲストの好みも聞かずに勝手にぶち込むとは、ホストにあるまじき行動だな』
『甘いの好きだけど、こんなにいらない』
リドル『トレイが持ってきてくれたイチゴタルトの他にも..ママが焼いてくれたシフォンケーキとバタークッキーがあるよ』
グリム『やったー!おなかペコペコなんだゾ。いっただきまーす!』
目の前に大皿に乗ったスイーツの山に早速飛びつくと、腹ペコグリムを筆頭に全員お菓子を手に取り口に入れた
すると..
『『『...んっ?』』』
『むぐ...ぅぅ』
デュース『このシフォンケーキ、なんだか妙に硬いような..』
エース『妙にボソボソしてるし..』
グリム『クッキーも全然甘くねぇんだゾ』
セベク『随分粉っぽいな。一口ごとに口の中の水分が奪われていくような..』
見た目に反し、柔らかさも甘みもほとんど感じられない食感に口の動きが段々と遅くなる一方、パサつきが口の水分をとり、全員喉を潤すためにお茶を啜る手が増えていく
その中で普段からスイーツ作りをしていて味覚の鋭いトレイだけは、このパサついたケーキの材料がなんなのかすぐに気づいた
トレイ『....これ、材料が大豆粉とおからパウダーだ。砂糖も白砂糖じゃないし、かなり控えられてる』
リドル『どう?うちのママのケーキは、とっても美味しくて、紅茶に合うだろう?気に入ったなら、おかわりもあるからね』
エース『ははは、それはどーも..
ちょっとオルト。これどういうこと..?』
オルト『もしかすると、リドルさんの記憶の中の母親の作るスイーツの味を再現しているのかもしれない』
グリム『見た目はふわふわしっとりで美味そうなのに、変な感じなんだゾ..』
ユウ『再現って..これがおやつとか嫌すぎる』
『あんまり美味しくない』